お父さんの汗 – お父さんは左官屋さん
お父さんの汗 - お父さんは左官屋さん
(sakanya)

切り絵です。



「その壁、どうやってできてるの?」から始まる、左官屋さんの物語
「今日はしっくいを仕上げるぞ」
そう言って、朝早く出かけていくお父さん。
帰ってくるのは、夜遅くなる日もあります。
左官って、どんな仕事なんだろう。
子どもは、ずっと気になっていました。
おじいちゃんも左官屋さんで、
むかしはお弟子さんたちと一緒に働いていたそうです。
今はお父さんひとりで、
仲間の職人さんたちと仕事をしています。
家には、昔の道具がたくさん残っています。
ときどきお父さんは、
「やってみるか」と鏝(こて)を持たせてくれます。
ごつごつして大きな、お父さんの手。
その手で、どんなふうに壁をつくっているんだろう。
ある夜、お父さんは“しっくい”の話をしてくれました。
自然の素材と、人の手。
そして、仕上げようとする気持ち。
それらが重なって、はじめて強さや美しさが生まれること。
むずかしい話なのに、
汗をにじませながら、ていねいに教えてくれました。
まだ、仕事をしているところは見たことがないけれど、
今度はしっかり見てみたい。
お父さんの左官の仕事を。
ページをめくるたびに、
子どもたちの「見てみたい」がふくらんでいきます。
ふだん何気なく見ている壁の向こうに、
こんな世界があったんだ——
そんな発見に出会える一冊です。
読み終えたあと、
家の壁にそっと触れながら、
その向こうにいる職人さんのことを、
親子で少し話したくなる。
読み終えたあと、親子の会話がひとつ増える一冊です。
英訳版も作りました。


